電動ファン強制運転
FD3Sには、ラジエーターの冷却用に電動ファンが付いている。この電動ファンは、CPUで制御されていて、下記のような制御になっている。
ファン 運転状態 |
停止 | 低速 (エアコンオフ) |
中速 (エアコンオフ) |
高速 (エアコンオフ) |
低速 (エアコンオン) |
中速 (エアコンオン) |
高速 (エアコンオン) |
4型以前 | 101℃以下 | 101〜108℃ | 108℃以上 | なし | 101℃以下 | 101〜108℃ | 108℃以上 |
5型 | ・水温97℃以下 ・97〜101℃ かつ電気負荷なし |
・97(101)〜108℃ ・97〜101℃ かつ電気負荷あり |
・108℃以上 ・水温センサの 断線・短絡時 |
サーキットモード判定 かつ101(108)℃ |
101℃未満 | 101〜108℃ | 108℃以上 |
※サーキットモード:90秒間に4回以上の高負荷・高回転を検出後、35分間。
開口部が増えて冷却効率が上がったと言われる5型は、しっかりとファン制御も変わっており、より低い温度からファンを運転するようになっている。
またチューニングCPUでもファンの運転制御を変更するのは当たり前らしい。
プライベーターではCPUを触ることはできないので、整備書を見ながら電気的にファンを運転するようにした。
最初は、エアコンが入るとONになる配線をアースさせればいいのかと思ったのだが、やってみると一緒にエアコンも作動しているようで、これではエアコンを付けて走ればよく、パワーロスになるエアコンを止めなければ意味がない。よって以下のように配線を変更した。まず、ファンリレーというのが、運転席側ヘッドライトの後部に4つある。この4つの組み合わせでファンの運転を低速から高速に制御している。今回は低速運転を強制的に行いたいので、ファンリレー1を探す必要がある。このファンリレーの配置は、整備書を見ると1〜3型と4型では違っている。さらに、私の車はなぜか整備書とも違う配置になっていた。テスターなどを利用して、エアコンONで作動するリレーを見つけるのが確実な方法だと思う。
ファンリレー1が見つかると、リレーに繋がっている4本の配線のうち細い2本がリレーを作動させる配線なので、片方を切断し、画像のような配線を行う。
黄色で囲んでいる部分は車内まで配線を引き込んで、スイッチにて運転の入り切りをできるようにした。
この加工は、エアコンコンデンサの傾斜(第一段)と合わせて行ったが、確実に効果があった。
さらに、ラジエーターを交換する機会があり、これに合わせてさらに電動ファンの高速運転も選択できるようにした。ほんとは一つのスイッチ(3ノッチタイプ)で、1・強制運転オフ、2・低速運転、3・高速運転に切り替えしたかったのだが、使えるスイッチ及び追加のリレーを探すことができなかったため、先に作った低速運転スイッチの他に高速運転のスイッチを追加して両方のスイッチを入れると高速運転になるようにした。
ラジエータ交換+ファン高速運転+いろいろ・・・の効果はこれまで以上のものがあった。
お金をかけなくてもできる冷却対策としてはおすすめだと思う。お金のある人は、メインCPUの書き換えやパワーFCでのファン強制運転をどうぞ・・・・。